2007年05月17日

エラゴン 遺志を継ぐ者

 この映画の原作は、クリストファー・パオリーニさんが15歳の頃から物語を執筆し、17歳で自費出版したことで見出されたファンタジーの物語なのですが、全米で300万部を売り上げ、世界40ヶ国へ翻訳されたほど人気がある小説だそうです。


エラゴン 遺志を継ぐ者―ドラゴンライダー〈1〉


 ファンタジーなので、“ロード・オブ・ザ・リング”や“ハリー・ポッター”、“ナルニア物語”に続く、三部作の1作目として、20世紀FOXの期待が込められたシリーズ作品でした。

そのため、2006年11月10日から“タッチ・ザ・エッグ キャンペーン”が行われました。5大都市として福岡→大阪→名古屋→札幌→東京と劇場を縦断して行われたのですが、映画に出てくるドラゴンの卵を劇場に展示して、約一ヶ月の間に全国で100万人のお客様に触ってもらう企画だったそうです。

そして、公開の初日となる12月16日には主演のエド・スペリーアスさんが来日しました。そこに同席した、日本語吹替版の声優である山田孝之さんが、それまでに99.999回手が触れられた卵の、記念すべき最後のタッチする役目を務めたのです。


 ということで、結局は10万人にしかしか触ってもらえなかった、企画倒れなイベントになってしまったのでした(かわいそうに…)。


 物語は、かつて、ドラゴンを操る者であるドラゴンライダーにより世界の平和が保たれていたが、ガルバトリックスの裏切りにより、ほとんどのライダーたちが殺されてしまった。ある日、15歳の少年だったエラゴンは青く輝く大きな石を見つけるが、それは世界の運命を握るドラゴンの卵だった。だが、それを知ったガルバトリックス王の部下の追及により、家族は殺されてしまう。まだ幼い彼と、生まれたばかりのドラゴンは逃亡の旅に出るが、彼は旅の途中で、ドラゴンライダーとして選ばれし理由を知る。そして…。


 ファンタジー作品における龍やドラゴンは、神に近い存在や悪の権化にされる場合が多いのですが、今回は15歳のあどけなさの残る若者と同様に、卵から孵化するところから始まるので、炎を吐くことさえ出来ない未熟なドラゴンなのです。

そして、主人であるドラゴンライダーが死ぬと、ドラゴンも一緒に死んでしまうという設定や、テレパシーのようなもので人間と意思疎通可能なメスのドラゴンという設定、伝説の生き物を馬のように乗りこなすドラゴンライダーというネーミングなど、うまく作り上げられたキャラクターになっていました。

さらに、ドラゴンの造形や動きなども計算されていて非常に細やかな動きもするのですが、画面から見えなくなるほど高速で飛び回る姿には圧巻なのです


 なのですが、物語の全体としては、少し物足りなさを感じるのです。

たとえば、ドラゴンとドラゴンライダーとの関係は、上記に書いてあるほど密接な設定になっているのに、彼女との友情や信頼関係を育むようなシーンが無かったり、

幼い彼を一人前に育てる師弟関係や、彼の前に立ちはだかる強大な敵も出てくるのですが、人間の愛憎の部分が省かれていたり、パターン化されているため、世界観は重厚であるものの、物語自体は希薄な印象を受けてしまうのです。

最初は、15歳の少年時代から創作した物語だから、人生観が伴っていない薄っぺらな物語になっているのかな?と思っていたのですが、全体的に物語の進行がタイトになっているので、3部作に収めるには窮屈なほど壮大なストーリーなのかな?と、思わされる展開の映画でもあったのです。


 ドラゴンの設定以外は特に目新しさは無いのですが、ファンタジーな要素は詰め込まれ、新人の主人公を支える豪華な脇役人となっていたので、無難に楽しめた作品でした。

なので、2作目以降に期待してみるaliasなのでした。



エラゴン 遺志を継ぐ者
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