2007年01月14日

インファナル・アフェア

 1997年に香港が中国に返還されてから香港映画界のスターや資金、人的資源の流出などがおこったために一時は低迷してしまったのですが、2002年に公開されたこの映画は(日本は2003年なのです)アジアを中心に好成績の興行収入とハリウッド市場最高値となるリメイク権の争奪が行われたほどの作品だったのです。


 このヒットをうけて、続編として2作品ほど製作することが急遽決まったのですが、この映画の主役だったアンディ・ラウさんやトニー・レオンさんらのスケジュールがすぐに抑えられるはずもないので、1作目で彼らの若き日を演じていた暇な新人役者を使って映画を作ることにしたのです(おいおい)。なので、続編となる2作目は彼らを必要としないこの物語の前編となる内容で構築したのです。

そして、3作目はこの作品の続きを画くことになるのですが、1作目で物語の重要な要素をほぼ使い果たし先のストーリを画くことが難しかったためか、最初の作品の詳細を中心に画く脚本になってしまい、全作品を見ていないと全く意味が分からないというマニア向けの作品にしてしまったのでした。

このシリーズや欲望の街などを含めアンデュリュー・ラウ監督の画く世界観が好きだったので、レオナルド・ディカプリオさんとマット・デイモンさんで“ディパーティッド”としてハリウッドリメイク作品が公開される前に、この物語をもう一度観ておこうと思ったaliasなのでした(たぶん3回目)。


 物語は、香港の闇社会で生きていたサム(エリック・ツァン)は警察の情報を手に入れるために現役の警察官を買収するのではなく、自らの子分を警察内部へ侵入させるために警察学校へ入学させることを計画する。だが、同時期に警察側は闇社会の全貌を明らかにするために、ウォン警視(アンソニー・ウォン)は警察学校に入ってきたばかりの優秀な生徒であったヤン(トニー・レオン)を警察学校で強制退学したことにして在学記録も抹消し、彼を囮捜査員として派遣させた。

それから10年の日々が過ぎ、サムの子分の一人であるラウ(アンディ・ラウ)はCIBという内部調査課の課長となり組織内のエリートとして順調に地位を固めていた。一方、ヤンは数々の闇組織を渡り歩き、ついに大物であるサムの下へとたどり着いた。最初は3年で普通の生活に戻れるはずだったヤンは警察への復帰を求めるが、ウォン警視はこの大物を捕まえてから復帰させることで口約束をしていた。だが、この10年の間に偽りの生活を余儀なくさせられたウォンは愛する人からも見捨てられてしまい、一方のラウは順調な生活すすめ婚約者との結婚も控えていた。ついにサムによる大きな麻薬取引が始まるが、互いに内通者がいるため相手を騙しながらの攻防が始まる。そして…。


 この作品では警察と闇社会のスパイとして生きる二人を画くのですが、物語の設定自体はありふれたテーマだったのです。なのですが、この二つの物語を同時に画くことにより生まれてくる迫力、二つの物語が重なるときに高まる緊迫感、そして主役二人の映えのある演技と監督のドラマティックな演出により、印象的なシーンをいくつも心に残していくのです。


 双方の情報戦や素性がばれてしまうことは人生が終わってしまうという緊張感もすごいのですが、闇社会の一員でありながら警察官僚として出世街道をまっしぐらに進むラウの生活ぶりや、自分の安定した生活を守ることを優先して適当に闇組織へ情報を送るラウの不敵な顔している姿と、普通の生活をしたかったヤンがこの捜査を命じられたため愛していた人と別れることになってしまうところや、偽りの生活を受容し続ける辛い生き様と悲しい顔をした姿が対称的に画かれるところが見事にはまっていた作品なのです。

そして、この映画で印象的に映るのが青い空なのです。本来は闇の人間であるラウが真っ当な生活を送り日の下で生き、本来日のあたる生活を求めていたウォンが闇社会での生活を強いられること。太陽が本来生きるべき道と反対の生活を営む二人を責めるように照らし出すのです。


 二人が出会ったシーンに流れていた美しい曲やアンドリュウー・ラウ監督の人間の画き方などを含めた演出の方法、作りこまれた脚本など、新ためてうまさを感じたaliasなのでした。



インファナル・アフェア
インファナル・アフェア



-------------------------------追記----------------------------------------------



ということで、ディパーデッドを観てきたaliasなのでした。→ディパーテッド
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