2006年07月09日

SAYURI

 1997年に出版され全米で大ヒットしたベストセラー“The Memoirs of Geisha”の映画化です。と言うより、渡辺謙さんや役所広司さん、チャン・ツィイーさんで覚えている人の方が多いでしょうね。

海外の日本を扱った映画やドラマなどを観ていると、中国や韓国の文化が入り混じったような設定になっている場合が多いので、未だに日本って海外からはあまり理解されていないんだな〜と幻滅してしまうような初歩的ミスをしている作品が多いのですが、今回は着付け的なミスぐらいだったのです。(でも、気になりだすと、そこにばかり目が行くのです)。なのですが、この映画は表面的な部分だけでなく、社会背景から日本人の心情までよく研究されていました。


 で、やっぱり比べてしまうのがトム・クルーズさんの“ラストサムライ”なのです。この作品は非常に日本の風土を研究して日本人の心に響くような義理や人情、武士道などをテーマに画いていたので、

同じレベルの作品を、なんで日本でも制作できないんだ!


と、映画を見終わった直後には思っていたのですが、よく考えると年末年始に放送している時代劇スペシャルとかには、外国人が出てくる点を除けばこういった作品は数多くあるような気が…。

きっと、あの映画に感動していた人々は普段から時代劇を見ていない若者や、ハリウッドが日本の武士道をここまで理解してくれたことに対して評価をしていたのでしょうね。それに、トム・クルーズさんが演じていたからこそ日本ではヒットしたんだと思います。


 なので、今回もそんな日本でよく見かけるような時代劇な映画かな〜と思いながら観ていたのですが、やっぱり日本でよく見かけるような設定でした(おいおい)。

でもそこはハリウッド作品なのです。親に身を売られてしまった少女が、かなわぬ恋心を抱いたまま厳しい芸者の世界でトップになるだけの映画なのですが、ストーリーはテンポよく進み観客を飽きさせない展開なので、2時間を越える映画だったのに瞬く間にラストを迎える楽しめた作品なのです。

映画の中では、さゆり役のチャン・ツィイーさんと子役の大後寿々花さんが特に美しく画かれているのですが(もちろん、チャンツィーさんの容姿がかわいいことも重要な要素ですが、彼女が舞う姿はいつ見ても美しいのです)、物語は芸者の女性ばかりが出てくる世界なので、そこには大奥の中のような女性同士の意地の張り合いなども画かれるのです。その中でもライバル役のコン・リーさんとの戦いは必見なのです。

表面はしとやかにしていても、見えないオーラと言うか、見えない光線のようなもので火花を散らす女性同士の冷戦が幾度も繰り広げられるのですが、二人は現実の世界でも“HERO”や“LOVERS”のチャン・イーモウ監督の新・旧の恋人関係としても争っていたのです(旧:コン・リー、新:チャン・ツィイー)。それを思い出しながら映画を観ると、二人の争いがさら生々しく見えてくるのです(笑えない)。


 ラストサムライは日本ではヒットしましたが、“一人の将校を神格化して扱うのはおかしい!”と海外では酷評され興行成績も低迷しました。この作品も海外ではどんな風に評価されるのかは判りませんが、言語が日本語じゃなくても、主役が日本人じゃなくても、日本の時代劇の世界観はハリウッドでも再現できるんだ!という驚きが率直な感想なのです。

今回は吹替版までは観ている暇がなかったのですが、映画の日本語吹き替えは日本の役者さんが出演しているところは、すべて本人が声優として演じていたそうです(なので、テレビでオンエアーされるまでの楽しみにしよっと!)。

それにしても桃井かおりさんは、英語で演技をしてもあのキャラのままな桃井かおりさんなのでした。



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