2006年06月08日

ポセイドン

 この映画は1972年に公開された“ポセイドン・アドベンチャー”という映画のリメイク作品だそうです。同じように沈没する船のことを画き記録的な興行収入をあげた“タイタニック”は実話をベースに愛を画いた作品でしたが、この映画は小説が原作だそうです。古い作品なので前作を観たことがなかったのですが、友人によると前作は転覆した船から脱出する人の生き様を画いた感動的な物語だったそうです。予告編などでも迫力のある映像展開をしていたので、とりあえず観てきました。


 物語は、大晦日の夜、北太平洋を航行する豪華客船ポセイドンではニューイヤーを待ち望む豪華なパーティーが行われていた。元ニューヨーク市長のラムジーは娘と共にこの船に乗り込んだが、一緒に乗り込んできた娘の彼氏のことを快く思っていなかった。そして年が明け新年を迎えた深夜には船上で行われていたパーティーは最高潮を迎えていた。そんな中、人生に絶望感を抱え船から身を投げようとしていた男が見たのは、月明かりに照らし出される50メートルを超える巨大な津波ローグ・ウェーブだった。世界最高峰クラスの大型客船でも、この波には対応できなかった。1分もたたない内に船は反転してしまい、船底が上になり客室は海へと沈んでしまう。人々がパニックに陥る中、船長は安全のためにその場を動かないよう乗客たちをなだめ落ち着かせるが、危険を感じたラムジーは近くに居合わせた人々と一緒に船から脱出することを決断し、止める船長の言葉に耳を貸さずに脱出への行動を始める。そして…。


 冒頭で、20階建ての800室もの客室を備える大型船が空から映し出されるのですが、まるで海の上でひとつの町が動いているように見えるほど雄大な客船は夕日に照らされ美しく見えるのです。その後に起こる船が転覆する迫力ある映像、そして上下が反転してしまった世界観には圧巻です。そのシーンには配給会社も自信を持っていたためか、予告編とは別に本編のその映像を切り出し、公式サイトで公開するという宣伝展開をしていました。

そこまではすごい映画だと思っていたのですが、天と地が反転してしまった船内、最初の衝撃で亡くなってしまった人たちの死体の山、そして阿鼻叫喚の声を上げる傷ついた人たち、そんなパニックに陥った人々を落ち着かせようと必死になっている船長に対して、彼の意見を無視して自分が助かるためだけに行動を起こす主人公たち。普通のパニック映画ならこんな身勝手な行動をする人から死ぬはずなんですけど、今回はなぜかこんな人たちが主人公なのです。

そしてつり橋のようなところで順番に人が渡るシーンで、仲間に先を譲っていた青年が最後に渡ろうとしたときに上から物が落ちてきてつり橋が崩れてしまうのですが、必死にしがみつく青年を自分たちが助かるために蹴り落とす主人公たち。さらに振り落とされた青年が最後に地面に叩きつけられるところまで映像にする監督。脚本だけでなく映像そのものにもすごい悪意に満ちているのです。

あとで資料を見てみると、監督は現実の厳しさを画きたかったそうなのですが、ちょっとやりすぎな感じを受けてしまいました(殺伐とし過ぎているのです)。やがて物語は佳境に入り、何度も訪れる生きるか?死ぬか?の危険な場面で仲間同士を助けあう感動的なシーンなどを画いているのですが、最初にあれだけ人の道をはずれた行動をしていた主人公たちのことを考えると、aliasにとってはそれが感動的なシーンへとはつながらなかったのです。


 次々と起こるノンストップ・パニックな展開自体は観ていて飽きないのですが、主人公の人たちは別に助からなくてもいいんだけど…、と思ってしまったaliasなのでした(おいおい)。



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