それにユンナさんがリバイバルした名曲タッチも、歌っている人が違うことぐらいしか原曲とほとんど変わっていないアレンジなところが良かったのです(おいおい)。
で、ずいぶん昔にアニメ化されたあだち充さん原作のタッチ(全26巻)の実写版なのです。
物語は甲子園にあこがれる双子の男の子と女の子の話で、劇場版アニメとしてずいぶん前に全3作にわたって公開された実績があります。
なので、実写版も同じように途中で話を終わらせて、ヒットすれば第2弾を作る算段なのかな?と思っていたのですが、実写版ではこの映画だけで物語を完結させてしまいました。それがこの映画にいい影響を与えていて、短い時間に詰め込むようにアニメの印象的なセリフや感動的なシーンをちりばめながら物語を進めていくので、総集編やCDのベスト版のようにいいところだけを抜き出した作品になっていました。それに原作の中でも要所で使われていた、暑い夏の空を見上げたときにいつも突き抜けるような青空があるシーンなど、原作へのリスペクトを感じる映画でした。
でも、この映画で初めてタッチを観た人には、展開の早すぎることや伏線などがわかりにくい部分もあるので不親切な作品だったかもしれません(ちなみに、野球のルールを知らない人が見ても、全く緊迫感が理解できない映画でもあるのです)。
長澤まさみさんの笑顔を見たい人にもお勧めな映画なのですが、タッチの原作やアニメを見ていた人たちにとっては、その当時を振り返るように懐かしみながら観ることができる映画でもあると思います。(固定層向けな映画なのかも?)。
もし、この映画がヒットしていたら、TV版のスペシャルで放送していた“タッチ・メジャーリーグ版”みたいなものを、次回作の映画として制作するつもりだったのかな?(作らないって!)
タッチ スタンダード・エディション
